サイバー犯罪に対抗する
ホワイトハッカーとは？
役割や活躍する業界を解説

ホワイトハッカーに必要となるスキルには以下のようなものがあります。 ホワイトハッカーに必要となるスキルには以下のようなものがあります。

• さまざまなプログラミング言語の知識（PHP、Python、Rubyなど）
• セキュリティに対する知識、法令や過去の事例
• 責任感
• コミュニケーション能力
• 語学（英語力）

特に、プログラミングスキルや情報セキュリティに対する知識を前提として、コミュニケーション能力も問われる点が特徴といえます。場合によっては、英語でのコミュニケーションが必要になることもあるでしょう。
サイバー攻撃の手段は変わり続けており、各所の法令も関係してくることから、常に学習を続ける意識と責任感も大切です。

ホワイトハッカーになるために役立つ資格には次のようなものがあります。ホワイトハッカーには、必ずしも資格が必要ではありません。ただし、資格を取得していれば、クライアントに信頼や安心感を与えることができます。必要に応じて取得を目指してみましょう。

資格名	内容
CEH	EC-Council International（電子商取引コンサルタント国際評議会）の認定資格。受験する場合、公式トレーニングか情報セキュリティでの2年ほどの実務経験が必要。ネットワークやセキュリティ機器の構成知識などの試験内容は理解しやすいが、日本語での解説が少ないため、英語にふれる必要がある。試験難易度は高い。
情報処理安全確保支援士	IPA（独立行政法人情報処理推進機構）が実施しているセキュリティ関連の国家資格。近年の試験合格率は20％程度であり、応用情報技術者試験の試験内容も含まれるため、専門的な学習が必要となる。たとえば、セキュリティだけでなく経営系の出題もある。
情報セキュリティマネジメント試験	IPA（独立行政法人情報処理推進機構）が実施しているセキュリティ関連の国家資格。 マネジメントの観点から、情報セキュリティに対する評価や計画運用ができるかどうかを認定する。 合格率が50％を越えていることから、対策をすれば合格は難しくないと想定される。

経済産業省の2019年時点の調査では、2030年にはIT人材は最大で約79万人不足するとされています。増減する可能性もあるものの、ホワイトハッカーを含むIT人材は今後多くの企業で必要とされていくと想定できるでしょう。
また、現状では、人々のニーズの変化を踏まえて、データによる個人情報の収集が進んでおり、増加するサイバー攻撃への効果的な対応が必須です。そのため、ホワイトハッカーの需要は高いといえます。
参照：経済産業省｜平成 30 年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備（IT 人材等育成支援のための調査分析事業）｜－ IT 人材需給に関する調査 －

経済産業省が平成29年に公表した「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」によると、ホワイトハッカーも含まれるセキュリティエンジニアはIT技術スペシャリストとなり、平均年収は758.2万円です。
国税庁の調査による国民の平均給与が461万円であることから、ホワイトハッカーの年収は平均よりも300万円ほど高いといえます。今後のニーズの高さを想定すると、給与面ではより高額となっていく可能性も期待できます。
参照：国税庁｜ II　1年を通じて勤務した給与所得者」