サイバーセキュリティに対する社会や企業の関心が、これまでにないほど高くなっています。理由は言うまでもなく、ハッキングや情報漏洩などのリスクが以前とは比べ物にならないほど高くなってしまったからです。特に企業にとっては個人情報漏洩・不正ログイン等の、サイバーセキュリティ上の不祥事が命取りになる可能性もあります。
記事の概要
サイバーセキュリティって何?
サイバーセキュリティとは、ネット空間の脅威や犯罪による被害を防止する技術のことです。リアル世界の犯罪を防ぐためには警察やガードマンなどが活躍しているわけですが、サイバー空間で暗躍している犯罪者から国や企業、個人などを守るのがサイバーセキュリティです。
皆さんは、「ハッカー」や「ネット犯罪」に対してどんなイメージを持っていますか?ネットワークシステムやサーバーに不正に侵入し、そこにある機密データを盗み出すといった行為、他人のコンピューターを勝手に遠隔操作して犯罪の片棒を担がせるといった行為はいずれもサイバー犯罪ですが、サイバーセキュリティはこうしたリスクから身を守るためのものというイメージかもしれません。
しかし、実際にはその想像をはるかに上回る脅威がサイバー空間にはあふれています。サイバー空間の脅威について、その最前線を知るとサイバーセキュリティがいかに大切で、今後重要な仕事になるかわかるはずです。
サイバーセキュリティの最前線で起きていること
それではサイバーセキュリティの最前線ではどんなことが起きているのでしょうか。最近とても被害が多いのが、「ランサムウェア」と「フィッシング」です。
ランサムウェアとは他人のパソコンなどにウイルスを感染させ、その人が保存している大切なファイルを勝手に暗号化する手口です。その暗号を復号(解読)してほしければお金を支払えと要求してくるので、「身代金ウイルス」と呼ばれることもあります。しかも身代金の支払いには犯人を特定しにくいビットコインなど仮想通貨を要求してくる事例も多いので、犯罪者の手口が確実に進化していることが分かります。
フィッシングとは、銀行やクレジットカードなどの会員向けページとそっくりのサイトを作り、そこにログイン情報などの個人情報を入力させて盗み取る手口です。銀行やクレジットカード会社などお金の管理をするサービスが狙われやすいので、万が一被害に遭ってしまうと多額の金銭的な被害に発展します。
これらは企業、個人を問わず狙われます。企業が管理している顧客情報などがハッキング被害に遭うとイメージ低下だけでなく、巨額の賠償責任を負ってしまう場合もあります。今どきのサイバー攻撃は、ひとたび被害に遭ってしまうと取り返しのつかないことになりかねないのです。
これからの時代に求められる「サイバーセキュリティ人材・セキュリティエンジニア」とは?
ますます多様化、巧妙化するサイバー攻撃から自分自身や会社などを守るのが、サイバーセキュリティです。そしてサイバーセキュリティの最前線で活躍しているのがホワイトハッカーと呼ばれる人たちです。ハッカーといってもリスクから守る側で仕事をする人たちなので、「白いハッカー=ホワイトハッカー」と呼ばれています。
サイバー攻撃を仕掛けてくるハッカーたちと同等もしくはそれ以上の技術を持っているので、サイバーセキュリティの重要性が高まるほどホワイトハッカーへのニーズも高まります。
これまでサイバーセキュリティとは無縁だったものの、最近のセキュリティ事情を受けて対策を考え始めた企業も多いですが、そんな企業にとってサイバーセキュリティのプロがどれだけ頼もしい存在に見えるか、言うまでもないと思います。
サイバーセキュリティのプロになるには
サイバーセキュリティのプロになるのに必要な知識は、プログラミングやネットワークに関する技術などです。サイバー攻撃はネット空間からやってくるので、ネットワークに関する基礎的な知識は当然必要です。そして、攻撃を仕掛けてくるウイルスもハッカーによってプログラミングされたものなので、その手口を理解して対策をするためにもプログラミングの知識が求められます。
何せ自分自身もその気になればハッカーになれるだけの知識と技術が必要なので、身につけるスキルは広範囲かつハイレベルになります。これらを効率良く学ぶには多大な時間と労力が必要になりますが、名古屋デザイン&テクノロジー専門学校の「AI・ITテクノロジーワールド」には、「ホワイトハッカー専攻」というそのものずばりのコースがあります。ハッキングやセキュリティを専門的に学び、プロを目指すとてもユニークな学科です。
ますますサイバーセキュリティへの社会的ニーズが高まるこれからの時代、そこで活躍できるのは専門の知識をまんべんなく網羅したスペシャリストなのです。