3DCGアーティストユニット「TELYUKA(テルユカ)」
●石川 晃之様
●石川 友香様
★公式Webサイトはコチラ!
https://www.telyuka.com/
記事の概要
主な仕事内容を教えてください。
20年以上3DCG制作を主体にした活動をしていますが現在はバーチャルヒューマンのSayaが私達の代表作品になり、得意なキャラクター制作を中心に様々な企業や研究者/大学とコラボし、最先端の技術と融合しながら新しいキャラクター表現の研究と開発に挑戦しています。
今と昔を比べてCG業界はどのように変化していると思いますか?
昔も今もCGの業界では、個人で自由な発想で作品を創られる方、大きな枠組みの一員としてスペシャリストを目指す方、大きく分けて二つの流れが存在してきています。
特に現在は個人で制作する環境が整いつつあり、発想次第で自由な表現が可能になり映像/ゲーム以外の業界への参入も可能です。一方で大きな組織での制作も個人では作りきれないスケールの大きな作品に携われる楽しみもあり、更に深い技術を磨く面白さもあります。
どちらの場合も、自分に合ったスタイルを探しながら成長することが可能になっています。
又、業種としてはエンタメ以外にもプロダクト系等のモノづくりの現場でも活躍している事からも昔よりもCG制作で自分に合ったスタイルを追求しやすく、どういう進路があるのか模索しやすい時代になっています。
CGクリエーターを目指したきっかけを教えてください
元々小学生の頃から漫画を描いたり、造形物や絵を作るのが好きでした。CGに出会うまでは別のジャンルの大学へ行き、サラリーマンとして活動しておりましたが、小学校の時に憧れた「自分の世界を表現が可能になる」というCGの世界に出会い独学で始めたのがきっかけです。
Sayaを生み出そうとおもったきっかけや理由を教えてください。
10代の頃に見たアニメや漫画の影響もあり、自分の思うヒロインを作ってみたいと思っていました。又、2012年位からCGでの人間表現が可能になってきましたがやはりアーティストのセンスや技量が大きく試されるジャンルです、そこで自分達の技術を磨くためにも挑戦してみたいと思い人間表現に着手したのがきっかけです。
Sayaを生み出すときの苦労とやりがいを教えてください。
人は印象に残るものを見ると、様々な方向へ感情が動きますが、その中でも「好ましさ」という技術的にも表現的にも難しい部分を画として表現することが一番難しいです。又、昨今は新しい技術や研究成果を取り入れる事も多く、人間に近い存在を表面的にも内部的にも作る難しさがあり、CGを超えた表現を考えなければいけない難しさがあります。
Sayaとの新しいチャレンジや今後の展望など教えていただけますか?
これからは人との円滑なコミュニケーションを目指し、どう役立てていけるのかという社会実装に取り組んでいく事になります。ロボットやバーチャルな存在がどう人間の社会に役立っていけるのか、様々な企業と取り組んでいきながら開発が進むと思いますが、最終的には彼らが「自立」し人間の様々な援護可能な世界を目指したいと思っています。
どんな方にCG業界を目指してほしいですか?
マンガの世界、映画の世界、ゲームやエンタメの世界が大好きで、興味がある方ならどなたでもアーティストを目指せると思います。又、アーティストを支えるエンジニア的な活躍の場も大きく広がっており、見た目の表現が苦手でも自分の才能を活かせるポジションは沢山あります。CGで表現していくという世界にあこがれを持っている方にチャレンジしてほしいです。
CG業界を目指す、中学生、高校生が今のうちにしておくと良いことを教えてください。
アナログで大丈夫なので、絵を描く力や造形物を作る事に挑戦してほしいです、そして美術館や博物館に行って他人のセンスやどうやって作り出したのか、何故この作品が良いとされているのかを考える体験をしてください。又CGは物理や数学の知識も生かせますし、様々な制作の根幹へ大きな影響があります、プログラミングの知識や経験もあると更によいでしょう。そして、美術品や良いマンガ/アニメ/ゲーム/映画等のエンタメ作品をたくさん見て沢山感動しましょう。その感動は制作するエネルギーになります。自分の中の感動貯金をたっぷりと蓄えておきましょう。