記事の概要
①ガイドラインを引いてみよう!
顔や体を描いたとき、なんだかバランスが悪いし下手に見える…。
そんなお悩みは「ガイドライン」を引いて解決!
バランスの悪さは、大きさや高さが左右で違うことが原因です!
まずはイラストの中心に縦の線を入れて左右を揃えましょう!パーツごとに引いて、高さを揃えましょう!目や耳などのある程度高さがあるパーツは、パーツの上下にガイドラインを入れると同じ大きさに描くことができます。
デジタルで描く場合は、下描きとしてガイドラインがあるレイヤーとペン入れ用のレイヤーを分けておくと描きやすいです!
ペン入れが終わったらガイドラインがあるレイヤーは、目のアイコンをクリックして非表示にすれば問題ありません。
また、イラスト制作ソフトには、左右を反転する機能があります。そちらを活用してバランスを見る目を養っていきましょう!
アナログで描く場合は、ガイドライン用とペン入れ用の2枚の紙を用意して、ガイドラインを透かしながら描いてみましょう。(トレース台があると便利です。)
透かせない場合には、ガイドラインは違う色の鉛筆やシャープペンシルで描き、後から消して仕上げましょう。
また、紙を表裏反転させて日の光や電気などに透かして左右のバランスを見てみましょう!
②まずは「動かせる線」で!
イラストを描くとき、いきなりしっかりとした1本の線で清書のように描いていませんか?
そして後から線と線が繋がらなかったり、「あれ?バランスがおかしいな…」と思ったときに「直しにくいからまぁこれでいっか!」とあきらめてしまった経験がある方も結構多いのではないでしょうか?
そんなお悩みは「動かせる線」で解決!
「動かせる線」とは、一生懸命濃くしっかり引いた線とは違って、あとで何度でも修正ができる少し薄くて何回か重ね引きしたような線のことです。
これをすることによって、例えばいくつか引いた線の内側や外側を消しゴムで削ってちょうどいい位置の線にしたり、薄く軽く引いたことでためらわずに消せる「修正しやすい線」になり、修正したいと思ったところをしっかり直せることでイラストの上達に繋がります!
おかしいなと思ったところをしっかり修正してからペン入れに移ります。ここでは、濃く丁寧にきれいな線を引きましょう!
③描くものをよく観察しよう!
人や動物、衣服やその他アイテムなどいろいろ描きたい!
でもあれ?こんな感じだったっけ…。ここってどうなってたっけ…。
そんな風に思っても想像や記憶だけで描いてしまってイラストの説得力を損なってしまっていませんか?
そんなお悩みはズバリ「観察すること」で解決!
人を含め、動物を描く時には関節や筋肉の付き方が肝心です。それぞれ正しい位置や動かせる範囲があるため、その間違いが違和感になります。
他にも、描くことの多い衣服やその他アイテムなどにもある程度決まった構造があるため、実際のものとの違いがあると説得力がなくなってふわふわした想像だけの世界になってしまいます。これが違和感の元です!
例えば男女で筋肉の付き方や関節の大きさも違いますよね。
また、分かりやすいところでシャツのボタンは男女で左右違うのです!
気にしたことあったでしょうか?
更に同じ衣服で例えるとTシャツとニットでは生地の質感や厚さでしわの付き方が違います!
そういった細かいところまで、観察しながら書きましょう!
ネットでいろいろなことが調べられる時代です。普段から身の回りのものを観察するだけでなく、時代背景や流行など、マニアックなところまでとことん追求してたくさん練習してみましょう!
ファンタジーを描くときにも、構造を意識しながら描いていくと、実在しないはずなのに不思議とどこかの世界線にあるかも!?という説得力を出せますよ!
④設定はとことんこだわって!
魅力あるキャラクターを描きたい!
でもこのキャラクターにどんな服や髪形をさせれば魅力が出るんだろう…?
自分の好みだけではいつも同じ服になって、結局誰を描いても一緒になっちゃう…。
そんなお悩みは「キャラクター設定」で解決!
皆さんは現実やマンガ、アニメでどんな人に魅力を感じるでしょうか?
特に2次元ではかっこいい男の子、かわいい女の子などたくさん出てきますよね。
それでも好き嫌いが出てくるのはなぜでしょう?
答えはそれぞれに個性があるからです!
分かりやすい例えでいうと、マンガの主人公とその他大勢の中の1人では圧倒的に主人公に魅力を感じる人が多いですよね。
それは、その他大勢の人物背景がわからないからです。例えば、好きなものや嫌いなもの、趣味や今までの人生、名前、性格などその人の詳細が語られない、もしくはそもそも設定がないことも多いです。
それに比べて、主人公はそれらの設定が盛りだくさんなのです!
人気作品などは特に作中では語られないところまで主人公や主要人物の設定が決められていることがほとんどです。
パッと見てわかりやすい服装や髪形、持ち物はその人がこういう人物だから“それ”なのです。
私たちが一人ひとり個性が違うから魅力があるように、キャラクターも個性を見出すことで魅力を持ちます。
基本的なプロフィールはもちろん、そんなところまで!?と思うようなことまで設定してみましょう!
その個性の魅力が受け手に「共感」や「憧れ」を感じさせるのです。
描き方の“流行り”と“個性”のバランスを取ろう!
さて、以上4項目をご覧頂けましたでしょうか?
上達のためのコツをしっかりお伝えできていれば幸いです。
先に述べたことは、イラストの基本、そしてとても大事なことです。そして最後に1番大事といっても過言ではない描き方! イラストのタッチについてのお話をします。
イラストのタッチに流行りってありますよね。
例えば皆さんが今よく見かけるマンガ本の中に1冊だけ20年前のマンガ本があったらどうでしょう。
その1冊だけすぐわかると思いませんか?
それは、イラストのタッチにも流行りがあり、時代が変わるとその年代の流行りの違いが表れるからです。
しかし、流行りばかりを意識して、自分のイラストの個性を消しすぎてしまうとなんだか自分のイラストじゃなくても良いような…。そんな悩みもでてきたりします。
これは筆者の主観も多少入っているのですが、やはり流行りだけでなく、自分のタッチの個性もイラストの魅力を引き出す1つの要素です。
「流行り」と「個性」のバランスを少しずつ調整しながら取っていきましょう。
もちろん、個性に全振りでもいいのですが、万人受けはしづらくなってしまいます。
ですので、先に述べた項目を踏まえた上で、どんな人たちに自分のイラストを見てもらいたいかでバランスの調整を試してみましょう!
どんなタッチでも「バランス」、「修正力」、「観察力」、「設定」は重要事項です。
たくさん練習を重ねて一緒にレベルアップを目指しましょう!