CGとは、「Computer Graphics」の略です。コンピューターでデザインなどの「見た目」を創り出す技術のことです。コンピューターでデザインを創り出すという意味ではCGの範囲がとても広くなっているのですが、当記事ではその中でもCGでしか生み出せないような世界観や、CGだからできる新しい技術などを創り出すCGクリエイターにスポットを当ててみたいと思います。
CGクリエイターになるための国家資格があるわけではなく、CGクリエイターになるにはどうすればいいのか分からない人も多いと思います。特に進学先の選択肢として専門学校と大学で迷う人も多いのではないでしょうか。今回はそこにもスポットを当てて、学ぶ学校の違いによって就職先がどう変わってくるのかについても解説します。
記事の概要
CGクリエイターの活躍の場は広がる一方
CGが使われている分野で真っ先に思い浮かぶのは、ゲームや映画など映像エンターテイメントの世界でしょう。ハリウッドでは今や「作れない映像はない」と言われており、CGがそれだけ発達していることが広く認められています。この裏を返すと、今やハリウッド映画の制作はCGクリエイターなしでは成り立たないという意味でもあります。それ以外にも美しいグラフィックを競いあっているゲーム業界では多くのCGクリエイターが活躍しています。
ここまでは、一般的な認識だと思います。ここから先は一般にあまり知られていないCGクリエイターの活動分野です。その筆頭格といえるのが、建築業や製造業などでしょう。今や建築物や製品の設計をするのにCADと呼ばれるコンピューター製図は欠かせなくなっていて、そこでは3DCADなど立体的な表現が多用されるようになっています。もちろん、こうした視覚表現を創り出すのもCGです。その他には、最近の進化が著しい医療の分野があります。かつてはレントゲン検査などで体内の検査をしていたものが、今ではCTスキャンやMRIといった検査にどんどん置き換わっています。これらの検査機器では検査結果が美しいCGで出力され、医師はそのCGを見て診察をします。
自動車のタッチパネル、ATMの操作画面、スマホアプリなどなど、私たちはすでにCGに囲まれて日常生活をしています。そしてその分野、これからも広がる一方です。
CGクリエイターになる2つのルート
将来性豊かなCGクリエイターですが、このCGクリエイターになるのはどんなルートがあるのでしょうか。ここでは大きく分けて2つのルートを解説しましょう。
①専門学校
専門学校はCGクリエイターになる本命のルートです。その最大の理由は、実践教育です。CGクリエイターになるにはデザインや作画の基礎に加えて、CGを生み出すソフトの操作技術を身につける必要があります。学問としてCGを理解するのはもちろんですが、プロが使っているのと同じソフトや機材を使って早い時期から自分の作品を生み出す力をつけていくことが重要です。
それができるのは、やはり専門学校です。専門学校では即戦力になれる人材育成を目指しているので、講師も現場で活躍している人を招いていることが多く、プロが自分の経験をもとに語るCGを学ぶことは、とても有意義です。
②大学
専門学校に対して、大学でCGクリエイターを目指す場合は美術系の大学を目指すことになります。大学は学問を研究する場所なので、デザインの基礎などを学ぶところまでは同じですが、デザインや美術の歴史を学んだりと、教養を高めることに重点が置かれているのが特徴です。こうした教養は人生を豊かにしてくれるものですが、CG制作の現場で今すぐ使える技術かというと、少々目的が異なります。
そのためデザインやデッサンなどの基礎を学んだあとで、CGクリエイターになるための本格的なスキルを身につけるために専門学校に入る人や、大学の在学中にWスクールといって専門学校で学ぶ人もいます。
学ぶところによって就職先はどう変わる?
専門学校と大学には学ぶことにかなりの違いがあることがお分かりいただけたと思います。そうなると当然就職先にも違いがあります。
専門学校は最初からCGクリエイターになることを目指して実践教育をしているので、就職先はCG制作会社やデザイン事務所、映像制作会社、ゲーム会社など、いずれもCGを制作する現場です。それに対して大学の場合はデザイン系の職業だけではなく学校の美術教員なども含まれるので職業の幅は広くなりますが、「CG制作の現場」という意味では直接的なルートではないでしょう。
CGクリエイターになる最短ルートとは?
CG制作の現場で活躍するクリエイターになるための最短ルートを考えた時、やはり専門学校が最有力です。名古屋デザイン&テクノロジー専門学校には「ゲームCGワールド」という学科があり、その中には「スーパーCG・映像クリエイター専攻」や「CGクリエイター専攻」といったコースがあります。これらはいずれもそれぞれの目的に応じてCGクリエイターを目指すための養成コースです。業界での経験を持つプロの講師が実践的な指導に当たり、「CGクリエイターになるための方法」だけでなく「CGクリエイターとして活躍する方法」を学ぶことができます。