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1日に20億件のサイバー犯罪から社会を守る
セキュリティ業界の「正義の味方」。


国内のみならず世界中のサイバー犯罪者から私たちの生活を守るヒーローとして、サイバーセキュリティ業界をけん引する株式会社ラックの又江原さんと齋藤さんにお話しを伺いました。

特別講師

株式会社ラック
新規事業開発部長

又江原 恭彦

株式会社ラック(LAC)セキュリティ事業の創業期より社内外の各種サイバーセキュリティ事業に従事し、2015年~2017年までのセキュリティコンサルティング部長を経て、新規事業開発事業を担当。セキュリティ事業者の観点から地域活性化に取り組み、全国を対象に活動。

株式会社ラック
デジタルイノベーション統括部
デジタルセキュリティサービス部
ビジネスクリエーショングループ GL

齋藤 実成

2018年ラック入社。Webアプリケーション診断や自社のリスクマネジメント、経営企画業務の担当などを経て、2021年よりセキュリティリスクのコンサルティングや新規事業企画を担当。CISSP、情報処理安全確保支援士

デジタル社会により、ますます重要となるサイバーセキュリティ。

御社の事業内容や特徴についてお伺いできますか?

弊社は主にシステムインテグレーション事業と、サイバーセキュリティ事業の2つの事業を行っています。システムインテグレーションとは、システムを導入するお客様に向けてアプリケーションの開発からシステムやインフラの設計、システム製造試験、運用、保守までを一貫して行うというものです。サイバーセキュリティとは、サイバー攻撃から社会を守るために必要な対策をすることです。オンライン会議をはじめ、みなさんがいる現実世界とインターネット上にあるデジタルの世界がどんどん近づいている今、これまで通り安心安全を守ることが私たちのミッションです。

サイバー攻撃による犯罪件数はどのくらいあるのですか?

日本国内だけではなく世界各国のサイバー犯罪者から狙われているのが現状です。ですからサイバー攻撃とみられる通信は1日に20億件以上を観測しています。

プロジェクトにおけるチーム構成についてお伺いできますか?

セキュリティ事業の診断やペネトレーションテストを担当する部署のグループリーダーをしているのですが、1チーム5~10名で構成されており、そのグループが6~7つほどあります。弊社には、官公庁や大企業など規模の大きなお客様や、細部まで診断しておきたいお客様が多いため、セキュリティに関わる人員は非常に多い。それも我々の特徴の一つです。

スーパーシティの安全を守る、新規事業「town」。

又江原さんが携われているスーパーシティの安全を守る事業構想「town」についてお伺いできますか?

この先10年、街中が情報システム化されると思っています。その時に今までのようなサービス提供の仕方ではカバーできないと考え、思いきって街の安全を守るプラットフォームをつくっていこうということでスーパーシティに参入し、現在は実証実験を行っている段階です。また、これまではサービスを提供するだけでしたが、市場もしっかり活性化させなければいけないので、地域活性化のための取組みも並行して行っています。

地域活性化の取組みに乗り出そうと思ったのはなぜですか?

日本は、学生のみなさんが私ぐらいの年齢になった時には人口がおよそ半分になる。これは絶対に避けられない未来なので、その時に従来の働き方や生活スタイルだと衰退する一方だと分かり切っています。ですから我々のアプローチとしては、目先の地域課題解決だけではなくて、便利な生活ができるように我々のようなIT技術者の知見を、自治体や地元事業者さん、そして農家の方でも持つことができるようにしなければいけない。それを根付かせる活動を長期的に捉えて行っています。我々はあまり目立たないように、まずは地域との関わりを持ってイベントを開催したり、地域採用を少しずつ進めているところです。この活動に関しては異分野ですからチャレンジしているような状況です。

地域によって課題は異なるのですか?

テーマはほぼ全国共通ですが、課題の原因がかなり地域によって異なります。たとえば若者が街から出て行ってしまう問題をよく耳にすると思いますが、その流出する理由はかなり地域で違います。

お話を聞いていると、課題解決といった技術面以外の能力も必要な感じがします。

お客様に課題を聞くことからアプローチが始まるのですが、現在は情報があふれていますから、お客様に課題を聞く前に自らインプットして考えることができますよね。それが外れても良いので、まずは自分で調べて考えて提案を出すことができるのは当たり前だと思っています。

時代を先読みする能力のようなものですか?

そうです。本当に時代の流れは早いもので、弊社の創業時にはセキュリティをやっている会社も学校もなかったですし、警察や自衛隊にもそんな部署がない時代だった。でもたった二十数年で加速度的に変化しています。ホワイトハッカーという言葉が最近出てきましたが、おそらく10年後には技術は残りますがホワイトハッカーという言葉自体はなくなると思います。それだけ変化の激しい業界ですから常に先読みする能力が求められます。

「仮面ライダー」から「ウルトラマン」へ。変化を遂げるヒーロー。

お仕事の醍醐味は何ですか?

社員の年代によって相当違うと思いますが、僕らが始めた当時は誰もセキュリティをやってなかったし、誰にも褒められなかった(笑)。正直なところ、なりたくてなったわけではなく、気づいたらやらされていた「仮面ライダー」のようなもの。「あれ?強制的に改造されてるじゃん」という(笑)。ですが、実際にやってみると絶対世の中に必要だと思いましたし、ありがたいことに少しずつ盛り上がってきたことで「ウルトラマン」が増えてきた。やたら目立って壊しにかかる人も中にはいますが、セキュリティに携わるエンジニアはどこかで正義の味方でありたいと思っています。

知識や技術はもちろん、それ以外に大切な心掛けなどはありますか?

反対意見や悪口を言われても、自分に対するインプットを一切否定しないということです。表に出ると批判も受けますが批判もインプットですし、自分から情報を取りに行くのって大変で、外に出ると、例えば電車の中吊り広告や、酔っ払って寝ている人だとか無意識にインプットされる。そういった一見セキュリティに関係ないと思われることがとても重要。特に学生の間に無意識のインプットを増やしてもらいたいですね。

お二人が描く理想の未来とは、どんな世界ですか?

サイバーセキュリティが脅かされると、人命や社会生活など現実世界に影響を及ぼすことになってしまうので、我々がしっかり守って安心安全な世界であり続けることでしょうか。

まさにその通りで、攻撃が原因でも災害が原因でも全て人命に関わるものがこれからもっと増えてきますから、住民や利用者の人たちが「この街安全だよね」と、言える世界にしたいですね。